オーディエンスとコミュニティ:その違いとは?

Justin DiRose
Feb 17, 2022 • 5 min read

オーディエンスとコミュニティは非常に似ているため、基本的に同じものに見えます。しかし実際には、この2つはかなり異なります。

この記事では、オーディエンスとコミュニティの定義、両者の違い、そしてコミュニティを構築することが長期的にいかに有利になり得るかについて深く掘り下げていきます。

さっそく始めましょう!

オーディエンスの定義

オーディエンスという言葉を聞くと、音楽フェスティバルの観客や、お気に入りのYouTuberを視聴している人々が思い浮かぶかもしれません。本質的には、まさにそれがオーディエンスです。

オーディエンスとは、特定の人物またはグループが発信する内容に興味を持つ人々の集まりです。Twitterやインスタグラム、TikTokのフォロワーはオーディエンスです。また、このブログ記事を読んでいるあなたも私のオーディエンスです。(読んでいただき、ありがとうございます!)

オーディエンスを特徴づけるのは、発信者と興味を持つ人々のグループの間における「一対多」の関係性です。ブロードキャスティングのようなものと考えてください。あなたが視聴しているYouTube動画は、他の視聴者全員にも同じ情報を伝えています。視聴者として、あなたは同じものを見ている他の人々とつながることよりも、発信者が話している内容に興味を持っています。

コミュニティの定義

毎週金曜日の夜に友人たちとボードゲームをするグループ。お気に入りの製品について意見を共有するメッセージボード。情熱を持って取り組んでいることについて議論するチャットルーム。これらはすべてコミュニティの例です。

コミュニティをコミュニティたらしめる側面は2つあります。

  1. 互いにつながりたいという共通の欲求
  2. 集まれる場所

コミュニティとは、共通の目的・関心・ビジョンのために集まる人々の集まりです。多くのコミュニティは対面で形成されますが、オンラインで集まるものもあります。コミュニティの目的は人々をつなげることです。「多対多」の関係性であり、コミュニティにリーダーが1人いる場合でも、そのリーダーの役割はつながりが生まれる場を作ることです。

オーディエンスとコミュニティはしばしば混同される

これらの定義から、コミュニティとオーディエンスが別物であることはすでに明らかかもしれません。それにもかかわらず、両者はしばしば混同され、互換的に使われることがあります。

クリエイターや企業が「コミュニティ」を構築しようとする多くの場合、ブランドの認知度を高め、より多くの人々に情報を届け、リーチを拡大したいと考えています。私たちの定義に照らし合わせると、それはコミュニティではなくオーディエンスを構築することです。

これが常に悪いわけではありません。Noele Flowersがこれらの用語の違いを論じた記事の中でうまく述べているように:

言葉の定義をめぐる議論はしばしば杓子定規に感じられることがありますが、私はこの議論に対して全体的に肯定的な見方をしています。ブランドがコミュニティとオーディエンスを誤って同一視する場合、これは実際には良い兆候だと言いたいのです。なぜか?企業がオーディエンス全体を表すために「コミュニティ」という言葉を選ぶとしたら、それはおそらく、オーディエンスとより個人的なつながりを持つことに何らかの価値を見出していることを意味するからです。メンバーに対してブランドへの帰属意識をより強く持ってもらい、共通の属性に基づいてメンバー間のつながりを生み出すことに価値を感じているということです。

なぜか?企業がオーディエンス全体を表すために「コミュニティ」という言葉を選ぶとしたら、それはおそらく、オーディエンスとより個人的なつながりを持つことに何らかの価値を見出していることを意味するからです。メンバーに対してブランドへの帰属意識をより強く持ってもらい、共通の属性に基づいてメンバー間のつながりを生み出すことに価値を感じているということです。

言い換えれば、多くの企業はオーディエンスをコミュニティとして捉えており、それが多少の問題を引き起こすことがあるとしても、少なくともオーディエンスメンバーとのより深いつながりに価値があるという表面的な理解はあるということです。

しかしながら、この混同からしばしば生じる課題もあります。コミュニティという職業における職種は、この混同によってしばしば一緒くたにされてしまいます。ソーシャルメディアマネージャーがコミュニティマネジメントの業務を担わされたり、その逆もあったりします。この2つのポジションは主に異なるスキルセットを必要とするにもかかわらずです。

境界線がどこにあるのかが明確ではありません。その境界線を引く助けとなるよう、両者の違いをもう少し詳しく解説しましょう。

オーディエンスとコミュニティの違い

コミュニティとオーディエンスの区別が混乱しやすいのは、コミュニティがオーディエンスのひとつのセグメントだからという理由もあります。より正確に言うと、コミュニティとは、最も興味を持ったオーディエンスメンバーが互いにつながるために集まる場所です。

これはまた重要な点も提起しています。エンゲージメントの高いオーディエンスと、エンゲージメントの高いコミュニティは異なります。エンゲージメントの高いオーディエンスは、ブログ、ソーシャルメディア、YouTubeなどさまざまなチャンネルを通じて発信されるコンテンツを消費し、いいねを押し、シェアします。一方、エンゲージメントの高いコミュニティは、共有の場を作ることに積極的に参加します。メンバーはしばしば自分自身のコンテンツを作り、部族のリーダーや他のメンバーとつながりたいという欲求を持っています。

もう一つの考え方を紹介します。

ロジャーズの普及曲線は、アイデアが社会全体にどのように普及するかを視覚化する方法です。イノベーターとアーリーアダプターが最初にアイデアをキャッチします。そのアイデアが人気を得るにつれて(運が良ければ)アーリーマジョリティへの普及が進みます。

オーディエンスにブロードキャストすることは、広い網を張ることです。できるだけ多くの人々にアイデアについて「知ってもらおう」としていますが、実際にはアーリーアダプターを探しています。情報が広まれば広まるほど、あなたを見つけるアーリーアダプターが増えていきます。

アーリーアダプターを見つけたとしても、彼らはどのようにエンゲージするでしょうか?あなたが共有するものにエンゲージしてもらうだけで十分でしょうか?確かに、そのうちの何人かは顧客になったり、あなたが発信するものを購読したりするかもしれません。しかし、その次はどこへ向かうのでしょうか?

そこにこそ、コミュニティが登場します。多くの場合、これらのイノベーターやアーリーアダプターはプロセスの一部になりたいと思っています。彼らはつながり続けたいのです。中には、自分自身のプラットフォームを通じて他のアーリーアダプターへ情報を広める手助けをしたいという人もいます。コミュニティを構築することで、これらのイノベーターや初期のオーディエンスメンバーに「ホーム」と呼べる場所を提供できます。オーディエンスを持つことは情報を広める効果的な方法ですが、アーリーアダプターには着地する場所が必要です。

オーディエンスよりもコミュニティを構築する利点

オーディエンスからコミュニティを構築することには、単につながる場所を提供するだけでなく、さまざまな利点があります。

Discourseのようなコミュニティプラットフォームを使用すれば、完全な所有権を持てます。プラットフォームがアルゴリズムや利用可能な機能を変更することを決定したために、ソーシャルメディアでのコミュニティ構築の努力が無駄になってしまうのは避けたいものです。専用のコミュニティプラットフォームがあれば、コミュニティは真に自分たちの場所を持てます。

特にクリエイターはコミュニティを構築することで恩恵を受けられます。同じ興味を持つ他の人々と特別なプライベートな場でつながるために、人々はしばしばお金を払います。Amanda Palmerのコミュニティはその一例で、パトロンはPatreonで彼女を支援することでフォーラムへの特別なアクセス権を得られます。

この利点はクリエイターにとどまりません。製品に特化したコミュニティは、その製品を使用しているユーザーから直接フィードバックを集め、ユーザーによる製品改善につながります。UiPathのコミュニティと私たち自身のDiscourse Metaは、このタイプのコミュニティの2つの例です。

サポートコミュニティも、組織が製品のサポートを拡張し、カスタマーサービスを向上させるための重要な手段です。サポートスタッフが助けを求めるメンバーと関わることができるだけでなく、メンバー同士が助け合うことも可能になります。

エンゲージメントの違い

オーディエンスとコミュニティの違いはシンプルです。オーディエンスはあなたがエンゲージする必要がありますが、コミュニティは自発的にあなたとエンゲージします。どのような取り組みを行うにしても、オーディエンスからコミュニティを構築することには明確な利点があります。

あなたはどのような取り組みをされていますか?私が見落としていることはありましたか?以下にリンクされているディスカッションでお知らせください。

原文はこちら:


Good Loopでは、Discourseのセルフホスティングを安価で提供しています。開発元であるCDCK社の協力のもと、公式ブログ記事の翻訳・公開など、日本での普及にも努めています。

詳しくはこちら: Discourseの導入・運用支援・コンサルティング – Good Loop